BRM1105近畿600km米原 海の郷 山の里(紅葉)に参加しました。

BEI cycling clubブルベ班の池田です。またまたご無沙汰してしまいました。前回の怪我明け復帰ブルベの投稿以来なんですね。その後も順調に参加できて、2021年、2022年とSR(Super Randonner)を獲得できました。そのうちここまでの軌跡もこのBCC Blogに書けたらと思います。

プロローグ

さて、今回はBRM1105近畿600km米原 海の郷 山の里(紅葉)に参加してきました。ブルベは11月開催から新年度となります。つまり今回は2023年度扱いということになりますので新年一発目のブルベということになります。またこのコースは2018年にも参加して、その時はコースミスと雨とでタイムオーバー認定外・・・(詳細はこちら)その時からずっと走りに行きたいと思っていたところ、うまく有給休暇を使えるところにハマったのでエントリー。リベンジを胸に出発地の米原に向かいました。

今回のコースマップ
スタート&ゴールのJR米原駅西口
続々と集まるヘンタ・・・強者たち
今回の装備(全ブルベ変わらんけど)

米原〜越前大野

前日の夜は名神高速のサービスエリアで車中泊、予定より少し寝坊はしましたがスタートのJR米原駅に到着。今回のブルベはランダムに名前を呼ばれた順番にスタートするランダムスタート方式なのでスタート直前にブルベカードを受け取りまだ暗闇の中スタートします。序盤はスタート直後の集団について早めのペースで進みます。木之本交差点に着く頃には徐々に明るくなり、賤ヶ岳の登りで千切れて一人旅開始。とりあえず賤ヶ岳トンネルを抜けたところの定番の景観で写真を一枚。国道8号線沿いを進み福井県境に向けて最初の登坂です。この登り坂で雨がパラパラ・・・、幸いびしょ濡れになるほどではなかったのでホッとしました。斜度はそんなキツくないので淡々と登って県境。実は県境は大好きです。

早朝の琵琶湖
福井県に入ります
ようこそ福井県

軽快にダウンヒルをこなし敦賀市内へ入り、北陸新幹線建設中の敦賀駅を横目に木ノ芽峠へと進みます。途中コンビニで休憩している参加者もちらほら見かけましたが、とりあえず今回はPC1まで休憩する気がなかったのでそのまま進みます。木ノ芽峠も無難にこなして今庄へ。ちょうど下り切ったあたりでパワーメーターの電池が切れたので交換。実は本業の方が忙しすぎて整備や予習に当てようと思っていた時間が全て仕事に変わってしまってまともにできていなかったのでこんなところで無駄に時間を使ってしまいました(電池くらい変えとけるだろって話ですが・・・)。特に前回はこの今庄で曲がるところを何度も間違え、かなりオーバーランしてタイムロスしたので、キューシートを頭に叩き込めていないしGPSに集中して曲がるポイントを見逃さないように走りました。

北陸新幹線の敦賀駅

なんとかコースミスなく越前市〜鯖江市と抜けて行く途中で、先ほど休憩なしで、と書いたにも関わらずトイレ(小)が我慢できず途中のセブンイレブンにピットイン。軽くワッフルだけ食べてリスタート。ちょっと斜度きつめの明智(朝倉)街道を越えれば越前朝倉氏で有名な一乗谷。こういう歴史的な場所も大好物。天気も良くなってきたせいか観光客も多め。明智光秀もこの辺りに匿われていたのかなぁなんて考えながら越前大野市へ入りPC1結ステーションの時計台へ。ここでも何かイベントをやっていたらしく人混みだったので写真だけ撮ってそそくさと進みます。

明智(朝倉)街道
朝倉館前
一乗谷跡
山、高け〜なぁ〜
PC1 結ステーション時計台

越前大野〜金沢

さて、この辺りで昼食を食べようと辺りをキョロキョロしながら進みます。気分はラーメンが食べたい・・・。でもない・・・。この先、勝山から白山への長い登りがあるのでさすがに補給なしというわけにはいかないので、仕方なしに道沿いのファミリーマートで弁当を購入。とりあえずエネルギーを蓄えて登りに備えます。

昼食を食べたファミマ、これから向こうの山登るんかねぇƪ(˘⌣˘)ʃ

いざ、前半の山場へ突入です。紅葉に染まった山を見ながら登るのはしんどいけど気持ちがいい。。。のも束の間、少し下りに入ったところでフロントディレーラーをアウターに切り替えた瞬間「バチン!」と大きな音を立ててワイヤーが切れました(泣)「嘘でしょ・・・まだ450km以上残っているのに〜〜」と一気にテンションダダさがり。登りながらも「金沢でやめようか・・・」「このまま最後まで進もうか・・・」色々なことを考えながらダウンヒルに入ります。インナー縛りでは下りはなかなかスピードが乗らず、途中で休憩がてら自転車屋さん探しをすることに。とりあえずルート上のイオンモールに自転車屋さんがあるのを見つけたので電話をかけてみたところ、2時間待ちだけど対応しますとのこと・・・。2時間・・・。今回ここまで割と貯金はできているけどなかなかきつい時間だけど仕方がない。とりあえず向かってみます。ちなみに電話をかけた時に「コメリでも対応してくれると思いますよ」と言われたので「嘘でしょ?」と思いながらダメ元で寄ってみたら「無理です」、と即答されました(笑)

紅葉!
すすき!

山から降りると今度は激しい向かい風にさらされます。今回は事前の予報から分かっていたことですが全行程向かい風、特に海が近いと余計にキツくなります。この風ならインナー縛りでもいいんじゃないかと思ったりもしましたが、やっぱり直せるものなら直してもらおうとイオンモールの自転車屋さんへ。店長さんが応対してくれてまず切れたところを見てもらったところ、「直せないことはないと思うが専門店ではないので、やはり専門店でみてもらった方がいいのではないか」とのこと。さすがに北陸の土地勘はないので失礼を承知ながらブルベ中で金沢港方面に向かうのでどこか専門店がないか聞いてみたところ「確かTrekの直営店があったと思う」と教えていただき、電話で「キャノンデールなんですけど対応していただけますか?」と問い合わせたところ「大丈夫ですよ」と快諾してくれました。店長さんに対応してもらえることになったことを伝えると、たるんでいる部分のワイヤーを切ってくれて「よかったですね〜」と言ってくださって本当にありがたかったです。すぐさまルートに復帰して金沢港付近でルートから外れてTrekの直営店へ。こちらもまた丁寧に対応してくれて直ぐに修理に取り掛かってくれました。次のバイクを買うときはTrekも検討しないといけないな、というくらいの丁寧な対応で今回はこの2つのショップがなければ完走できなかったと思います。

石川県に入ります
大変お世話になったTrek金沢店

さて、ワイヤー切れ騒ぎで貯金もできず金沢医大前を通過することにはすっかり日没。暗闇の中とりあえず見つけたファミマで軽くパンをかじってPC2へ。PC2は道の駅のと千里浜。ここでは主催者さんが寒空の下待機してくれていました。「お疲れ様〜」と声をかけてもらうとやっぱりホッとしますね。僕も主催するときはなるべくPCをまわるようにしていますが、これからも続けようと思いました。この時間帯になってくるとだいぶ気温も下がってきたので、ウィンドブレーカーとフェイスマスクを着用して七尾方面へ向かいます。

PC2 道の駅のと千里浜

金沢〜氷見

次のPCまで約30kmほどなので、まだ時間的に余裕もあるしこの区間で晩御飯を食べる予定にして進みます。ところが七尾までは特に何もない道(こんな言い方悪いけど・・・)。コンビニすらなかなか現れず、さてどうしたものかと考えていただところ、七尾市が近づいてきたところに「すしべん」というお店を発見。このお店あちこちにあったんだけど石川県では有名店なのかな。とりあえずこの先もどうなるかわからないので分からないので寄ってみる事に。ところが先に寄っていた女性参加者さんが「ここ8時までみたいだから急いだ方がいいですよ、まだギリギリいけるんじゃないですか?」と教えてくれて、時計を見ると8時・・・、あまりギリギリに入って「はよ食えや・・・」みたいな目で見られるのが嫌いなのでもう少し先に進む事にします。ちょうど七尾市街地に入ったところにCoCo壱番屋があったのでここでカレーを食べることに決定。久々にがっつり休憩。しかしなかなかラーメンにはありつけないな、と思って出発したらコンビニを挟んで2軒隣に、こちらも石川県では有名らしい8番ラーメンがありました(笑)

晩御飯!

CoCo壱番屋を出たら久しぶりに止まったせいか寒くてしばらく体の震えが止まりません。走っているときはあまり気付いてなかったけど気温は10℃を下回っていました。PC3のセブンイレブン七尾大田店(今回のブルベではPC3は3店舗設定されておりどれかでよかった)に入り、お腹もいっぱいなので、ここではカイロだけを購入してそそくさと出発。この先まだしばらく平坦だと思いきやPCを出てすぐにがっつり登り坂。幸いこの坂道で体も暖まって結果オーライ。峠を越えると富山湾沿いの海岸線に出ます。この区間に関しては、自分の自転車の師が石川県出身ということで「本当に何もない道だよ」と事前に教えてもらってたので、本当に何もなかったけど(笑)気にならず走れました。遠くに富山市(?)や対岸の町の明かりが見えて(昼間なら立山連峰まで見えてたんだろうなぁ)、車通りもなく静かで波音だけが聞こえて、紀伊半島よりアップダウンも少なく、スピーカーでサザンオールスターズを聴きながら、今回一番気持ちよく走れた区間だったかもしれません。ようやく何もなかった道路にヤマザキデイリーストアの明かりがみえしばらく進むと氷見市へ、フォトチェックの道の駅雨晴(あまはらし)に到着します。

PC3 セブンイレブン七尾大田店
峠を越えて富山湾へ
富山県に入ります
フォトチェック道の駅雨晴
道の駅から七尾方面

氷見〜高山(ひるがの高原)

PC2で主催者さんに「雨晴の道の駅なら屋内に入れるので仮眠するならいいかもよ」と教えてもらっていて、目をやると確かに屋内に入れる・・・すでに休んでいる参加者さんもいる。でも日付もまだ変わっていないし、眠気はないし、リスタート時に寒さでなかなか体が動かないかもしれないと思ってこのまま進む事に決定、内陸部に向かいます。ここからひるがの高原まで国道156号を通る長い長い登りが待っているので一旦新高岡駅近くのセブンイレブンで糖質補給。まだしばらく民家の中を走行しますが、集落の最後の方にある激坂を登り庄川沿いに出ると、まずは合掌造り有名な白川郷に向けての登坂開始です。前回は迂回ルートで富山市から高山市に抜けていくルートだったのでこの区間は初めてで楽しみです。徐々に標高をあげていくと下の方に川の流れる音が聞こえて、結構高いところを走っているのがわかります。正直、真っ暗で周囲が何も見えないので楽しいどころかめっちゃこわかったです(笑)工事信号で片側通行になっている箇所も多かったですが、そこまできつい坂ではなかったし、途中で国道から外れて未舗装がちょいちょい出てくる区間なんかもあったけどで大きな疲労もなく白川村へ到着。「さて、かの有名な合掌造りはどこだ??」と気にしながら走るも本当に真っ暗で周りが見えず。さすがに眠気が来たので途中で見つけた道の駅白川郷へ。暖房はないけど屋内の休憩所があったので先客に断って10分仮眠(これ以上は体が動かなくなる危険があると思ったので短時間で)。帰ってからルートを見直して気づいたのだが、リスタート時はまだ暗く霧も出ていて、すぐに合掌造り集落があったのに全てを見逃すというポカをやらかしてました(大笑)

なんていうダムか知らんけど途中で見かけたダム
途中で酔った公衆トイレにあった看板
唯一気づいた合掌造り
岐阜県に入ります
ここで仮眠

「結局合掌造り分からなかったなぁ」なんて考えながらダム湖沿いを進みます。ようやく空が明るくなってきて道路の温度計は0℃になっていて、さすがに15℃対応装備では寒すぎる。しかも霧で視界不良(上から見れば綺麗な雲海だったんだろうけど)。後方の車から見えているんだろうか、と心配しながら進んでいきます。そろそろどこかで朝食を摂らないとまずいなぁと思いながら進みますが、またこの区間も何もない!とにかく何もない!やっと出てきたお店も閉まってる(早朝やから当たり前だ)。さらに恒例のお尻の擦り切れもはじまって踏みにくくなってきている。確かひるがの高原にコンビニがあったと記憶しているのでそこまで行くしかないな、と力が入らなくなってきた足でペダルを踏みます。

ダム湖は雲海
全然見えんし
寒いし

明るくなって周囲が見えるようになると今まで見たことのないような紅葉が広がっていました。関西圏、特に南紀ではまず見ることのない景色です。本当の赤!です。この景色のおかげでしばし空腹を忘れることができました。ただ寒すぎて手袋を外すのも嫌なくらいだったので、写真はなし(今思えばなんでやねん)。ひるがの高原の町中に入ってようやくヤマザキデイリーストアを発見。8時ごろだったかな?おにぎりなど少ししっかりめに補給します。やっとのことでこのブルベの大ボスを攻略したばかりなのに、とにかく早く下界に降りたい!元々のプランではここでソフトクリームを食べる予定だったけどとてもそんな気分になれないほどの寒さでした。せめてもの分水嶺公園で写真を撮ってすぐに下りに入ります。

やっと晴れてきた
コンビニの裏から高原を望む
分水嶺公園

高山(ひるがの高原)〜米原

ここから郡上八幡方面へは快適な下り基調。風もそんなに強く吹いていないので軽快に長良川沿いを走行。標高が下がるとだんだんと暖かくなってきてここで強い眠気が出てきはじめました。とりあえずブラックブラックガム噛んでみて眠気がとばなければ公園か何かで眠ろうと考えてましたが、ガムで見事に飛びました(すごいなブラックブラック)。だんだんと気温も上がり今度は20℃近くまで上がってきたので、水上ラフティングを楽しむ学生たちを横目に防寒装備を解除。残り100kmを切っているので、できればこのままウィンドブレーカーを着ずにすむ時間にゴールしたいなぁと思いつつ美濃の市街地に入っていきます。江戸時代っぽい雰囲気を残す”うだつの上がる町並み”の中を通過してお昼過ぎにPC4セブンイレブン美濃インター店に着(PC4も2店舗から選べた)。残りは約75km、ここで補給を兼ねてパンやらなんやらをお腹に詰め込みます。ブルベ始めた頃って600km走れば後半胃腸がやられて何も入らなくなってたけど最近は慣れてきたのか食欲は割と落ちないんだよねぇ(さすがに真夏は落ちるけど)。

うだつの上がる町並み
PC2 セブンイレブン美濃インター店

残りはあと少しだしこのまま一気に行っちゃおうと元気よく飛び出したのはいいけどここから爆風の向かい風。お尻の痛みも強くなってきているので踏めないんだってばさ。しかも交通量も増える区間だし気使うわ〜。コースはというと、幹線道路ではなく路地裏的なところを通らされるのでなんでだろうと思ってたらあちらこちらの看板に旧中山道の文字が。「なるほど〜中山道通って帰っているのか〜」と感心(後でキューシート見たらちゃんと書いてくれていたのに気づいたのは秘密(-。-;)。関ヶ原まで戻ってきても爆風の中、しかもダラダラと長い登り。記憶の中では、関ヶ原付近はちょっと登って米原までガーッと降るイメージだったんだけど、こんなに登り長かったっけ?どうも記憶は都合のいいように美化されるというのは本当らしい。スピードも全然あげれないし、後続にどんどん追い抜かれるけど、事故なくこのままいけば時間内ゴールは間違いないのでお尻を庇いながら進みます。結局気温も下がってきて、途中の県境でウィンドブレーカを着直します。米原の手前まで行くと、ちょうど夕方のラッシュなのか突然交通量が尋常じゃなく増えてめちゃ怖かったし。

滋賀県に帰ってきました

ということでなんとか昨日スタートしたJR米原駅に到着。結果は600km自己最短(だと思う)36時間27分で認定完走。無事に過去のリベンジを果たすことができました。うれし〜〜(^○^)。今回はトラブルもあり、気温の変化も大きく苦労しましたが、久しぶりの遠征だったしい終わってみれば楽しい思い出です。メカトラなければもっと早く帰って来れてたのにな、とちょっと思ったけど。念願のバームクーヘンももらえたし、紀伊半島一周の時、売り切れで買えなかった600kmのピンバッジも買えたしね。

ゴール!

エピローグ

帰りはスタッフの皆さんに教えてもらって彦根のスーパー銭湯へ(SAのシャワールームも教えてもらったけど足を伸ばしたかったのでこちらへ)。もちろん湯船でちょっと堕ちてた。隣に天下一品も併設されてたのでここでようやくラーメンにありつけました(笑)。朝から帰宅途中の高速道路が工事通行止めなのがわかってたので、高速道路のPAで短めの仮眠・・・のつもりが起きたら4時半だった(°_°)大慌てで帰宅、ギリギリ通行止めは回避できました。

とりあえず新年度一発目で600kmの認定とれたのは後々気が楽。今年度もSR目指してがんばろう!もちろん主催も何本かさせていただく予定なのでみなさん南紀へも走りにきてね。走ってる最中はあれだけしんどくて、もう嫌ってなってるのに、終わったら「あ〜楽しかった」ってなっているのがブルベの不思議な魅力ですよね。なんなんやろ。とりあえず今年(2022年)は今回のブルベで終わりの予定。歳をとってきて色々と体に爆弾も抱え始めてはいますが、マイペースでがんばります。

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